≫術後の経過

手術の翌日、背中の麻酔も抜かれた。
午後２時頃、立って数歩だが歩いた。
どんどん歩かないと、血栓になるとかで、鉛を抱えたように重たく痛いお腹ながらも、せっせと歩かされた。

手術から３日後、胃の管が抜けた。
尿管をクリップして、尿意が起きるかをみていく。
調子がよければ尿管を抜く。

手術から４日目、早朝ガスがでた。
おもゆ食開始。

手術から５日目、鉛のような痛みは変わらないが、少し軽くなってきたような気がする。夜は眠れない。
まだ、平らなところから起き上がるのは痛くて力が無くて無理だった。

手術から６日目。
朝からリンパ浮腫が起きたようで、下半身全て浮腫（むく）んで感覚が無くなってヒリヒリしていた。昨日まで履いていたパンツがはけない。モモの部分がきつくて痛いのでゴムを切った。
体内でリンパが行き場を探しているということらしい。
見つかれば自然に吸収されていくらしい。
深夜、足を布団にあげて、小一時間寝てしまったら、その後起きたら、モーレツにお腹が痛くて歩けず、トイレまで歩いて行ったが病室まで帰ってこれず、トイレで坐薬を入れてもらった。
その日の深夜２時頃、 ピリピリしたものは、足だけではなく、頭、顔、手にまでピリピリが広がった。そして、ものすごく激しいピリピリ感が頭に走ったときは、ああこのまま死ぬのかな・・・とまで思ったくらいすごかった。
脳血栓がどんなものかは知らないけど、これが脳血栓？って思ったほど。
足の裏の汗がすごい。
体験したことのない驚きと不安からナースコールしてしまった。
その夜、先生がきて、もしかすると血栓のせいだと困るので、一切ベッドから移動しないようにという指示とともに、尿管をふたたび入れることになり入れた。
お腹の痛みも軽減されて、覚醒している状態での尿管は、かなり精神的に苦痛であると感じた。
坐薬もきき、久しぶりに寝た。

手術から７日目。
相変わらず、お腹が軽く痛い。
お腹から下の全てがしびれてピリピリしている。
手と足の裏の汗がすごい。
血管外科の先生が来て診察を受ける。
血管外科の範囲によるピリピリではないという診断。
もしかすると更年期障害の諸症状かもしれないといわれた。
手術して卵巣・子宮・リンパ節を摘出してからまだ６日。
こんなに顕著に、こんなに早く、更年期障害の症状って出てしまうものなの？と思った。

手術から８日目。
半分抜糸した。
やっと尿管が外された。
残尿チェック開始。
この病院の婦人科手術の後には、尿管が外されても、残尿チェックといって、普通にトイレで排尿したあと、それが本当に膀胱が働いているのか麻痺がないのかなどをチェックするもので、尿道からカテーテルで残尿がどのぐらいあるかを測定していくのである。

手術から９日目。
残りの部分の抜糸がほぼ完了した。
残るのは、おへその周囲のみ。
へそまわりのみが、じくじくした。
手、足、顔のピリピリ感じはまだ残っている。
残尿チェックで尿道炎ぽくなっている。
朝は、膀胱炎っぽい痛みがあった。
のどボトケあたりもピリピリしている。
血液検査の結果、女性ホルモン（エストロゲン）の値が”0”ゼロになっているということがわかった。しかし、先生達で話をしたが、術後の更年期障害にしては、早すぎるのではないかという結論に達したらしい。
よって、来週になってもピリピリ感が残るようだったら、神経内科にかかることにしましょうということになった。

手術から１０日目。
口のピリピリした感じはまだ残っている。
顔ものどもピリピリしている。
シャワーがＯＫになった。
残尿チェックも朝７時で終了となった。
股関節というか腿の付け根が痛い。

手術から１１日目。
口のピリピリと、左足腿のハリとむくみで違和感があって、とても歩きづらい。
少しウトウトして起きたら顔のピリピリが強くなった。
吐き気が少し、肩こりがすごいからそのせいなのか？
背中が熱い。
左モモ付け根の痛みは、リンパ嚢腫（ノウシュ）の可能性があると告げられる。
ひどければ、針を刺して水を抜く。
午後になって、エコーで見る。
５×１０センチぐらいの嚢腫（ノウシュ）がある。

嚢腫（ノウシュ）とは、良性腫瘍(しゆよう)の一種。腺組織の腫瘍のため、腺管の出口がふさがれて袋のようになり、中に多量の液体がたまったもの


手術から１２日目
夕方すごく左足がむくんで痛い。

手術から１３日目。
神経内科にかかった。
くちびる、のど、ほっぺ、ピリピリがなおらない。
リンパノウシュで左足がひとまわり太い。
痛くて歩きづらい。
右ひじがむけてしまって痛い。
朝食後に吐き気。生ゲップ。
今日も甲状腺治療薬メルカゾールを飲んだ日であることに気づく。
神経内科からくるもののピリピリではないということがわかった。
やはり更年期障害のようだ。